| 法令の情報時期:2018年12月 公布版 | ページ作成時期:2026年06月 |
目的
本法は、以下の事項を目的として制定されている。
■ 労働者の合法的な権利と利益の保護
■ 労働関係の調整
■ 社会主義市場経済に適応する労働制度の確立と維持
■ 経済発展と社会進歩の促進
概要
本法は、中国国内における労働関係の基本原則を定めた包括的な法律である。中国国内に所在する企業、個別経済組織(これらを総称して「使用者」という)およびそれらと労働関係を形成する労働者に適用される。
また、国家機関、事業組織、社会団体が労働契約関係を構築する労働者も対象となる。
背景として、憲法に基づき労働者の平等な就業、報酬受領、休息、安全衛生、社会保険等の権利を保障することが掲げられている。
主要な要件には、労働契約の締結、労働時間・休息の管理、賃金支払基準、労働安全衛生の確保、および女職工や未成年工への特殊保護が含まれる。
適用除外(対象外・猶予・免除等)
■ 児童労働の禁止と例外:原則として16歳未満の未成年者を雇用することは禁止されている。ただし、文芸、体育、特殊工芸の単位が16歳未満を雇用する場合は、国家の規定を遵守し、義務教育を受ける権利を保障しなければならない。
■ 労働時間の例外承認:生産の特性により、法定の標準労働時間(1日8時間、週平均44時間)を維持できない企業は、労働行政部門の承認を得ることで、別の労働・休息制度を導入することができる。
事業者が注意すべき内容
| 本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。 ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 |
労働契約および就業規則に関する要件
■ 規章制度(就業規則)の整備:使用者は法に基づき規章制度(就業規則)を確立・整備し、労働者の権利保障と義務履行を確実にしなければならない(第4条)。
■ 書面による契約締結:労働関係の確立にあたっては、書面による労働契約を締結しなければならない(第16条、第19条)。
■ 契約の必須記載事項:労働契約には、期間、内容、労働保護・条件、報酬、紀律、終了条件、違約責任を必ず記載しなければならない(第19条)。
■ 試用期間の設定:労働契約で試用期間を定める場合、その期間は最長で6カ月を超えてはならない(第21条)。
■ 無期労働契約の締結:同一の使用者のもとで連続10年以上勤務し、双方が更新に同意した場合、労働者が希望すれば無期労働契約を締結しなければならない(第20条)。
■ 経済的補償金の支払い:協議解除や使用者側の理由による解除(第24条、第26条、第27条)の場合、国家規定に従い経済的補償金を支払わなければならない(第28条)。
■ 解雇制限の遵守:医療期内の負傷、妊娠・産休・授乳期内の女性労働者、および労災等により労働能力を喪失した者に対し、予告解雇や人員削減を行ってはならない(第29条)。
工作時間および休息・休暇に関する要件
■ 標準工時制度の遵守:労働者の労働時間は1日8時間以内、週平均44時間以内としなければならない(第36条)。
■ 週休日の保障:使用者は、労働者に毎週少なくとも1日の休日を保証しなければならない(第38条)。
■ 時間外労働(残業)の協議と制限:残業は労働組合および労働者と協議の上で実施し、原則1日1時間以内、特別な理由がある場合でも1日3時間以内かつ月間36時間以内としなければならない(第41条)。
■ 有給年次休暇の実施:1年以上連続勤務した労働者に対し、国家規定に基づく有給の年次休暇を与えなければならない(第45条)。
賃金(工資)管理に関する要件
■ 同工同酬の原則:賃金分配は「働きに応じた配分」を原則とし、同一労働同一賃金(同工同酬)を実施しなければならない(第46条)。
■ 最低賃金基準の遵守:支払う賃金は、現地の最低賃金基準を下回ってはならない(第48条)。
■ 賃金の支払方法と周期:賃金は貨幣(現金)形式により、毎月、労働者本人に直接支払わなければならない。天引きや無正当な延滞は禁止される(第50条)。
■ 割増賃金の支払基準:延長時は150%以上、休日労働(代休なし)は200%以上、法定休日労働は300%以上の報酬を支払わなければならない(第44条)。
労働安全衛生に関する要件
■ 安全衛生制度と教育:使用者は労働安全衛生制度を確立し、国家基準を執行するとともに、労働者へ安全教育を実施しなければならない(第52条)。
■ 安全施設の「三同時」原則:新築・改築・増築工事の安全衛生施設は、主体工事と同時に設計・施工・使用開始しなければならない(第53条)。
■ 保護用品の提供と健康診断:基準に適合する保護用品を提供し、有害業務に従事する労働者には定期的な健康診断を実施しなければならない(第54条)。
■ 特殊作業の資格管理:特定の危険を伴う特殊作業に従事する者は、専門訓練を受け資格を取得しなければならない(第55条)。
将来的に事業者へ影響を及ぼすと思われる内容
■ 社会保険料の強制徴収:社会保険料を正当な理由なく納付しない場合、期限内の納付を命じられ、滞納金が加算される可能性がある(第100条)。
■ 監督検査への協力義務:労働行政部門による立ち入り検査や資料閲覧に対し、事業者はありのままの情報を提供しなければならない。妨害した場合は罰金や刑事責任を問われるリスクがある(第86条、第101条)。
目次
※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定
第一章 総則
第1条:立法目的
第2条:適用範囲
第3条:労働者の権利と義務
第4条:使用者の規章制度整備
第5条:国家の役割
第6条:労働への奨励
第7条:労働組合への参加権
第8条:労働者の民主管理への参与
第9条:労働行政部門の職責
第二章 就業の促進
第10条:雇用機会の創出
第11条:就業サービス
第12条:差別の禁止
第13条:男女平等の就業権
第14条:特定者の就業保護
第15条:児童労働の禁止
第三章 労働契約と集団契約
第16条:労働契約の定義と締結
第17条:契約締結・変更の原則
第18条:無効契約
第19条:労働契約の必須条項
第20条:契約期間の分類
第21条:試用期間
第22条:商業秘密の保持
第23条:契約の終了
第24条:合意解除
第25条:使用者による即時解除
第26条:使用者による予告解除
第27条:経済的人員削減(リストラ)
第28条:経済補償金の支払
第29条:解雇制限(禁止事項)
第30条:労働組合の監督権
第31条:労働者による解約
第32条:労働者による即時解約
第33条:集団契約(団体交渉)
第34条:集団契約の届出
第35条:集団契約の拘束力
第四章 労働時間、休息及び休暇
第36条:標準労働時間
第37条:出来高払制の労働時間
第38条:休日の保障
第39条:特殊工時制度の承認
第40条:法定休日の休暇
第41条:時間外労働の制限と協議
第42条:時間外労働制限の例外
第43条:違法な延長の禁止
第44条:時間外労働手当(残業代)
第45条:有給休暇制度
第五章 賃金
第46条:分配原則と同一労働同一賃金
第47条:使用者の自主決定権
第48条:最低賃金保障制度
第49条:最低賃金の決定要素
第50条:賃金支払の形式と頻度
第51条:休暇期間等の賃金
第六章 労働安全衛生
第52条:安全衛生制度の確立
第53条:施設基準と同時設計・施工・使用
第54条:安全条件と保護用品
第55条:特殊作業の訓練
第56条:安全操作規程の遵守
第57条:事故・職業病の報告
第七章 女性従業員及び未成年労働者の特殊保護
第58条:特殊保護の対象
第59条:女性従業員の禁忌作業
第60条:生理期間の保護
第61条:妊娠期の保護
第62条:産休の規定
第63条:授乳期の保護
第64条:未成年労働者の禁忌作業
第65条:未成年労働者の健康診断
第八章 職業訓練
第66条:訓練事業の発展
第67条:政府の計画と支援
第68条:使用者の訓練義務
第69条:職業資格制度
第九章 社会保険と福利厚生
第70条:社会保険制度の確立
第71条:保険水準の適応
第72条:保険料の納付義務
第73条:社会保険待遇の種類
第74条:基金の管理と監督
第75条:補充保険の推奨
第76条:社会福利事業と集団福利
第十章 労働紛争
第77条:解決手段
第78条:解決の原則
第79条:調停、仲裁、訴訟の手順
第80条:調停委員会
第81条:仲裁委員会
第82条:仲裁申請の期限
第83条:訴訟の提起
第84条:集団契約紛争の処理
第十一章 監督検査
第85条:労働行政部門の監督権
第86条:検査員の権限
第87条:他部門の監督
第88条:労働組合および個人の監督
第十二章 法的責任
第89条:違法な規章制度への責任
第90条:労働時間延長への責任
第91条:賃金等未払への賠償責任
第92条:安全衛生違反への責任
第93条:危険作業の強制への刑事責任
第94条:児童労働への罰則
第95条:女性・未成年者保護違反
第96条:強制労働等への刑事・治安罰
第97条:無効契約による賠償
第98条:不当解雇等への責任
第99条:二重雇用による損害賠償
第100条:保険料未納への滞納金
第101条:検査妨害への罰則
第102条:労働者の違反賠償責任
第103条:公務員の職権濫用
第104条:基金の流用責任
第105条:他法令の適用
第十三章 附則
第106条:実施手順の制定
第107条:施行時期
基礎情報
| 法令(現地語) | |
| 法令(日本語) | 労働法 |
| 公布日 | 1994年07月05日 |
| 所管当局 | 国務院労働行政部門、県級以上地方人民政府労働行政部門 |
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