解説中国-輸出入商品検査法実施条例

HOME > 法令解説 > 解説|中国-輸出入商品検査法実施条例
法令の情報時期:2022年03月 公布版 ページ作成時期:2026年06月

目的

book-1283865_640

本条例は、以下の事項を目的として制定されている。

■ 「中華人民共和国進出口商品検査法」に基づき、輸出入商品の検査業務を規範化すること。

■ 輸出入商品の人身および財産の安全、健康、環境保護を保障すること。

■ 輸出入商品における不正行為を防止し、対外貿易の健全な発展を促進すること。

概要

iocenters-2673328_640

本条例は、中国における輸出入商品の検査、監督、および管理を具体的に規定する行政法規である。海関総署(税関総署)が全国の検査業務を主管し、各地の出入国検査検疫機構がその地域の業務を管理する体制となっている。

主な適用範囲は、国が定める「実施検査対象輸出入商品目録(以下、目録)」に記載された商品、およびその他の法令により検査が義務付けられている商品(法定検査商品)である。事業者は、商品の輸出入に際して「報検(検査申請)」の手続きを行い、合格した商品のみが販売、使用、または輸出を許可される。

適用除外(対象外・猶予・免除等)

適用除外

■ 非貿易性物品等の免除(第一章:総則 第6条):進出境するサンプル、ギフト、一時的に進出境する貨物、およびその他の非貿易性物品は、法律・行政法規に別段の定めがある場合を除き、検査が免除される。

■ 目録該当商品の免責(第一章:総則 第6条):目録に記載された商品であっても、国の定める免除条件に合致し、海関総署の承認を得た場合は、検査が免除される。

■ 他法令に基づく特定項目の除外(第一章:総則 第5条):輸出入薬品の品質検査、計量器具の検定、ボイラー・圧力容器の安全監督検査、船舶・コンテナ・航空機の検査、および核承圧設備の安全検査等は、関連する法律・行政法規に基づき、それぞれの専門機関が検査を実施する。

事業者が注意すべき内容

本法令が定める事業者に係わる主な要件は次の通りとなります。本項は網羅的なものではないため、詳細や罰則については、個別調査にて承ります。
ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
sa_12

検査申請と届出に関する要件

■ 報検(検査申請)の手続き:商品の受取人(輸入者)または発送人(輸出者)は、自らまたは代理企業を通じて報検手続きを行わなければならない(第11条)。

■ 備案(届出・登録)の義務:報検手続きを行う輸出入事業者は、法に基づき出入国検査検疫機構へ備案(届出)を行わなければならない(第12条)。

■ 情報の真実性確保:代理企業等に報検を委託する場合、委託者は当該事項に関する真実の状況を提供しなければならない(第13条)。

zireituika

輸入商品に関する要件

■ 輸入報検と販売・使用の制限:法定検査の輸入商品は、通関後20日以内に検査を申請しなければならない。検査を経ていない商品、または不合格となった商品は、販売および使用が禁止される(第16条)。

■ 検査場所の選定:原則として報検時に申告した目的地で検査を受ける。ただし、大宗散装商品(バルク貨物)、易腐爛変質商品(生鮮品等)、原料用固形廃棄物等は、陸揚港(卸貨口岸)で検査を受けなければならない(第18条)。

■ 不合格輸入商品の処理:人身・財産の安全、健康、環境保護項目で不合格となった場合、廃棄(銷毀)または退貨(返品)処理を命じられる。その他の項目については、当局の監督下で技術処理を行い、再検査に合格すれば販売・使用が可能となる(第19条)。

■ 重要設備の監造・装運前検査:大型成套設備(プラント設備等)や重要商品については、契約に従い船積み前検査(装運前検験)等を実施する必要があり、受取人は到着後の最終検査権および求償権を保持しなければならない(第21条)。

■ 特定高リスク物品の管理  原料用固形廃棄物の国外供給者および国内受取人は、事前に登録(レジストレーション)を取得しなければならない。また、これらの廃棄物や高リスクの中古機電製品は、船積み前検査の証明書の提供が必須である(第22条)。

1024-mtg

輸出商品に関する要件

■ 輸出報検の場所と輸出制限:法定検査の輸出商品は、生産地で検査を受けなければならない。検査を受けていない、または不合格となった商品は輸出が禁止される(第24条)。

■ 口岸換証(証書引換)の手続き:生産地で検査を終え、港(口岸)で輸出する場合、生産地の出入国検査検疫機構から発行された引換伝票(換証憑単)に基づき、港の当局に照合・確認(査験)を申請し、通関单(通関伝票)を取得する必要がある(第25条)。

■ 危険物包装の鑑定義務:危険物包装容器の生産企業は「性能鑑定」を、これを使用する輸出企業は「使用鑑定」をそれぞれ申請しなければならない。合格していない包装容器を使用した危険物は輸出できない(第29条)。

■ 運載工具(輸送手段)の適載検査 :腐敗しやすい食品や冷凍品を輸出する場合、承運人(運送人)等は装填前に、船艙、航空機、車両等の清掃、衛生、冷蔵、密固状況についての適載検査を申請し、合格しなければならない(第30条)。

1024x740-survey

監督管理と食品衛生に関する要件

■ 食品企業の衛生登録:輸出入食品の生産・加工・保管企業は、当局の衛生登録を受けなければならない。登録のない企業による食品の輸出入は禁止される(第32条)。

■ 検査結果への異議申立て(復験) :検査結果に異議がある場合、結果受領後15日以内に、当該機関、その上級機関、または海関総署に対して再検査(復験)を申請することができる(第35条)。

sa_12

将来的に事業者へ影響を及ぼすと思われる内容

■ リスク警告メカニズム:海関総署が収集した検査情報に基づき、特定商品に対して迅速なリスク警告措置や対応策が講じられる場合があり、事業者は突発的な輸入規制や検査強化の影響を受ける可能性がある(第14条)。

■ 法的責任と罰則:検査を受けずに勝手に販売・使用した場合や、虚偽の情報提供により証明書を詐取した場合、商品価額の5%以上20%以下の罰金や、刑事責任を問われるリスクがある(第五章)。

注目定義

目次

※各条項のタイトルは内容に基づき当社で仮設定

第一章 総則
第1条:制定根拠
第2条:主管部門と管轄
第3条:検査目録の制定と公表
第4条:法定検査と抽査検査の実施
第5条:薬品・航空機等に対する他法令の適用
第6条:非貿易物品等の検査免除
第7条:検査方法と技術規範の公表
第8条:企業の分類管理
第9条:検査の具体的な内容
第10条:検証管理制度
第11条:報検(検査申請)の主体
第12条:事業者の備案(届出)義務
第13条:代理報検企業の職責と義務
第14条:リスク警告メカニズム
第15条:公務執行への協力義務

第二章 輸入商品の検査
第16条:輸入報検の手続きと販売制限
第17条:通関手続きの連携
第18条:輸入検査の実施場所
第19条:不合格輸入商品の処理基準
第20条:抽査不合格品の処理と出証
第21条:重要設備の監造・装運前検査
第22条:原料用廃棄物および中古機電製品の管理
第23条:輸入車両の検査と牌証取得

第三章 輸出商品の検査
第24条:輸出報検の手続きと輸出制限
第25条:生産地検査と口岸換証
第26条:輸出商品の通関連携
第27条:不合格輸出商品の技術処理
第28条:抽査不合格輸出商品の処理
第29条:危険物包装の性能・使用鑑定
第30条:食品・冷凍品輸送工具の適載検査

第四章 監督管理
第31条:出荷前品質監督管理
第32条:食品生産企業の衛生登録管理
第33条:商検標識および封印の付与
第34条:サンプルの採取と返還
第35条:検査結果への異議(復験)の手続き
第36条:指定検測機構の活用
第37条:鑑定業務への苦情処理
第38条:調査権限と差し押さえ
第39条:手続きの簡素化と電子化
第40条:原産地証明の発行
第41条:特殊監管区域および辺境貿易の管理

第五章 法律責任(罰則)
第42条:輸入報検・検証違反への罰則
第43条:輸出報検・検証違反への罰則
第44条:不合格商品の販売・輸出への罰則
第45条:虚偽報告および検査逃れへの罰則
第46条:証書・印章の偽造・変造への罰則
第47条:サンプルの無断交換への罰則
第48条:衛生登録未取得企業への罰則
第49条:廃棄物・中古機電製品の違反罰則
第50条:危険物包装鑑定違反への罰則
第51条:適載検査違反への罰則
第52条:商検標識等の損壊への罰則
第53条:検査鑑定秩序の乱れへの罰則
第54条:報検秩序の乱れへの罰則
第55条:公務員の職権濫用への責任
第56条:没収財産等の国庫納入

第六章 附則
第57条:行政不服審査および訴訟
第58条:検査鑑定費用の徴収
第59条:施行日および旧条例の廃止

基礎情報

法令(現地語)

中华人民共和国进出口商品检验法实施条例

法令(日本語)

輸出入商品検査法実施条例

公布日

2019年03月02日

所管当局

海関総署、各地の出入国検査検疫機構

作成者

株式会社先読

この続きは先読会員になるとお読みいただけます。

ログインして続きを読む
Page Top