2026.09.26
米国|連邦取引委員会、なりすまし規則の配信基盤への拡大で意見募集
2026年9月24日、米国連邦取引委員会(FTC)は、政府機関および事業者のなりすましに関する規則(Rule on Impersonation of Government and Businesses)を改正するか、その他の措置を講じるかを検討するため、規程案策定前通知(ANPRM)を公表し、意見募集を行うことを決定しました。検討の対象は、デジタルプラットフォームが提供する広告の最適化(ad-optimization)機能が、なりすまし詐欺を助長していないかという点です。ソーシャルメディア、検索エンジンおよびデジタルマーケットプレイスの運営者が提供する広告最適化ツールが、正規の事業者や行政機関になりすます詐欺行為をオンライン広告を通じて後押ししているのではないかという問題意識に基づくものです。意見の提出期間は、連邦官報への掲載後60日間です。委員会は2対0で本通知の連邦官報への提出を承認しました。
意見募集で問われる論点
- プラットフォームが広告最適化サービスを提供する経済的な動機
- プラットフォームが広告の内容および配信をどのように最適化しているか
- 欺瞞的な広告への利用を防ぐために現在講じられている安全措置の内容
- こうした事業慣行が不公正または欺瞞的な行為・慣行に該当するか
検討されている措置
FTCは、規制的手法および非規制的手法の双方を含め、次のような措置を検討対象としています。
- 広告主の審査(vetting)の実施
- 広告の監視
- 詐欺が疑われる広告の調査
- なりすましが確認された広告の削除
- 違反した広告主に対する措置の実施
事業者への影響
本件は現時点では規程案の策定前の段階であり、直ちに新たな義務が生じるものではありません。もっとも、検討されている措置は、なりすまし広告が消費者に届くことを防ぐための具体的な対応をプラットフォーム側に求めるものであり、規則化された場合には、広告枠を提供する事業者に広告主の審査・監視・削除に関する体制整備の負担が生じ得ます。また、オンライン広告を出稿する事業者にとっては、広告主としての審査を受ける立場となることが想定されます。自社のブランドや名称がなりすましの対象となっている事業者にとっては、プラットフォーム側の対応が強化される方向の動きであるといえます。関心のある事業者は、連邦官報掲載後60日間の意見募集期間を活用することが考えられます。
参考情報
連邦取引委員会(FTC)「FTC Seeks Public Comment on Whether to Update Rule on Impersonation of Government and Businesses to Address Platforms」(2026年9月24日)
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